toumei-mobu’s blog

このブログでは自分のやりたい事を探すために僕が挑戦して事や、僕が日々感じた事などを書いていきます。

夢を追ってく、どこまでも。

「執筆活動」。小説家になる。

これはつまり、文章を書いてお金を稼ぐ仕事を意味する。「文章を書く」というのは、質を問わなければ誰にでも出来ることだ。僕は元々自己啓発本は読むが、文学作品のような物はほとんど読まなかった。まずはどんな感じで書かれているのか知りたいと思い、ノルウェイの森人間失格の他に後一(何だか忘れた)を購入し読んだ。その中でも「人間失格」は僕の心の隅っこにある物をマジマジと認識させられた感覚があった。感想を書くと長くなってしまうので割愛するが、なかなかの名作なので読んでもらいたい。

 

買ってきた本を何日間かかけて読み終えた僕はいよいよ「執筆活動」に入った。まず僕がやってみた思ったことは、「思っていたよりも難しい」という物だった。まず書き切るのが難しい。書いているうちに「これでいいのか」「本当にこれ面白いか?」など不安感に襲われる。そして書き進めて行っても、途中で他のテーマについて書いてみたくなり、最初からやるということが起きた。さらには文章自体もある程度書いたら読み直すのだが、所々おかしなところがあり、自分で構成しなければならない。これは非常に面倒臭く、やっていて決して楽しい物では無かった。タイピング自体も速くなく、思いついてもスムーズに文字を打つことが出来なかったのだ。

 

そんな苦労をしつつも、僕はとにかく書き続けた。ただここで僕のダメな所をいっておくと、僕は決してプロの小説家のような睡眠時間を削ったり、自分の時間を全て執筆活動はせず、少しずつ文字を書いて行った。当然途中で辞めてしまったり、書かない日もあったが最終的に退くは一つの作品を完成させることに成功したのだった。その時の物語の文字数は約四万字で、これを少ないと思うか多いと思うかは人によると思うが、当時の僕は達成感と満足感に包まれていた。今までの人生においてそこまで何かをやり切ったことが無かったからだ。僕はその作品を見直して、直せるところはある程度直してた。もちろん自分でも決して満点の作品では無かったけれど、当時の僕は書き切ったという結果に満足していたのだ。

 

その後僕は元々応募しようと思っていた賞に自分の略歴や住所、作品のタイトルとあらずしなどを添えて、作品を投稿した。そこからの毎日のように「小説家になったらどうしよう」とか「印税」ってどれくらい入るのだろうとか、宝くじが当たったら何に使おうかみたいな状態だった。完全にタラレバな未来であったが、当時の僕は一次審査通過の発表が待ちどうしかった。

 

そして大学2年の春学期のテストが終わったその帰り道、僕は一つの雑誌を手にとった。その雑誌には一次審査を通った作品が書いてある物だった。僕は緊張と期待の両方を持ちながらその雑誌をめくっていた。幾つのも作品がそこには載っており、僕は食い入るように僕の作品を探した。結果として僕の作品は一次審査を通過することが出来なかった。何度そのページを見ても僕の作品は見当たらなかった。強がりでも何でもなく、僕は残念だとは思っても決して深い傷が残るようなショックではなかった。人生そんなに上手くいかないことは専門学校を辞めた時に知っていたし、今思うと悔しくなるほどその小説の向き合ってなかったように思える。悔しいという感情は、頑張った者しか味わえないのだ。

 

小説家を本気で目指すならこのまま二作目を執筆する所だが、僕はそうはしなかった。もう一度執筆活動をやり切るほどのヤル気がなかったからだ。こうして僕の小説家という夢は呆気なく終わり、次の道を探し始めた。大学2年の夏だった。